令和2年度 新入生に贈る言葉
東北工業大学同窓会 会長
秋元俊通
春爛漫のこの良き日に、東北工業大学ならびに大学院に晴れてご入学されました皆様そして保護者の皆様・・・・・と、ご挨拶できたはずですのに、ご案内の新型コロナウィルスの感染拡大防止のため入学式が中止となったことは、誠に残念なことでした。しかしながら、三万六千有余名の同窓生とともに、皆様を東北工業大学同窓会の学生会員としてお迎えできましたことを喜びといたしております。
さて、ご入学にあたって、私からは大学生活の過ごし方などをお伝えしたいと存じます。
皆様が高校のときは、数学は数学、物理は物理とそれぞれが独立した教科として学習してこられましたので、ややもするとその教科を何のために勉強しているのだろうかなどと目的を見失うこともあったかと思いますが、大学では、例えば物理を勉強するのに数学も必要ですし、英語の原書を読まなければならないこともありますので、高校でやってきた勉強が複合的に組み合わさって、今までの勉強が無駄ではなかったことに気が付き、一層楽しくなれます。勉強や研究が楽しくなるためにも、もう一度高校の教科を復習してください。
また、大学では勉強や研究が第一義であることは勿論ですが、そのほかに友人という横の繋がりや先輩後輩という縦の繋がりを形成するのにも良い機会です。是非、課外活動や社会活動をとおして、積極的に人間関係を広げていただきたいと思います。高校時代とは違い、将来の方向やビジョンがより明確になるこれからの人間関係は将来社会に出てからも密接に関係し続けることができますので、友人知己が増えることは必ずや皆様の人生を楽しくし、一生涯の宝となることでしょう。
さて、同窓会についてお伝えさせていただきます。
皆様を学生会員と位置付け、工業大学後援会とも連携して、只今から支援させていただきます。また、当会のスローガンは、「新たなネットワークを目指して」で、宮城県のみならず他の東北各県、北海道新潟県そして関東圏に支部や準支部を設置しておりますので、皆様の就職情報や社会に出てからの実務に関するさまざまな情報を受けることができます。ホームページをご覧いただき、是非活用していただければ幸いです。
本学の入学式でいつも皆さまにお伝えしている高浜虚子の句がございます。
「春風や闘志いだきて丘に立つ」
これは、自ら目標を立て、それに立ち向かう決意表明の句です。「春風」は「しゅんぷう」と強く読み、丘はここ八木山の地、まさに皆様の心境にぴったりの句ではありませんか。
この句をお贈りさせていただき、皆様の今後のご健闘をお祈りし、皆様の歓迎の言葉とさせていただきます。